自己紹介
1950年生。北海道育ち。
子供の頃に患った蝶への熱病が98年、30年ぶりに再発。今のところ完治の見込みなし。 こまったものだ。 現在は東京在住。 ___________ エキサイト以外のリンク 日本道路交通情報センター あやはべる/撮影日誌 蝶の観察記録 My Favorite Butterflies of JAPAN my蝶あるばむ Hirokou's Field Notes naoggio写真日記 受身の園芸 自然散策雑記帳 四季おりおり Googleマップ 最新の記事
フォロー中のブログ
90% Papillon... 登山道の管理日記 てくてく写日記 愛野緑の撮影記録 蝶の観察記録その2 呑むさん蝶日記 蝶・チョウ・ゆっくり歩き... 鳥蝶ビデスコ フィールドノート 四季彩散歩 小畔川日記 探蝶逍遥記 ヘムレン の Natur... 蝶の玉手箱 安曇野の蝶と自然 NATURE DIARY みなみかぜ通信 ヒメオオの寄り道 うすばしろちょう ひらひら探検隊 NPO法人 日本チョウ類... たかがヤマト、されどヤマト 秩父の蝶 カテゴリ
全体 プロローグ 蝶の思い出 私の宝物 蝶の不思議 アゲハチョウ科 シジミチョウ科 ジャノメチョウ科 シロチョウ科 セセリチョウ科 タテハチョウ科 マダラチョウ科 テングチョウ科 いろいろな蝶 いろいろな虫たち 蛾 類 カミキリ類 トンボ類 その他 以前の記事
最新のコメント
最新のトラックバック
検索
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
1
センノキカミキリを見つけたのと同じ河原ですが、その日にはセセリの仲間の幼虫がヨシに巣を作っているのをこれもまた女史が見つけました。
![]() 見つけた時点では何セセリなのかが、よくわかりませんでしたので、それを確かめるべく捕獲して持ち帰りました。すると数日後にはその幼虫がミヤマチャバネであることがわかりました。ミヤマチャバネの幼虫は独特の髑髏面ですし、それにすでに何度か見ていましたのでわかったのです。 ![]() この幼虫はベランダのオオアブラススキにつけてほったらかしにしておきました。何度か移動して、その都度、新しい巣をつくりましたが、やがて周囲に新しい食痕が見当たらなくなりました。それで巣の中で蛹化したのだろうと考え、それを撮影すべく巣を開けてみました。 すると。。そこには蛹ではなくて沢山の寄生バチの繭があったのでした。そこで葉を切り取って小さなプラスチックの容器に回収しました。 ![]() その日から3日後に容器を見てみると小さなハチたちの沢山の死骸が容器内に散らばっていました。 ![]() 実は昨年の8月にも恐らくは同じ種の寄生バチを見ています。((拙ブログ2017年8月4日付け)) その時も寄主はミヤマチャバネでした。このセセリは成虫であれば颯爽と飛び回っていますが成虫になるまでは大変な難関を越えなければならないようです。 ▲
by clossiana
| 2018-08-31 21:12
| セセリチョウ科
|
Trackback
|
Comments(0)
連日の猛暑が一段落した日に河原をうろついてみました。気温が27~28℃で涼しかったのは何とも有り難かったのですが、但、台風の余波で強い風がずっと吹き続けていて辺り一面に生えているクズの葉が風にひるがえって、さざ波のように見えていました。そんなひるがえったクズの葉裏にカミキリの仲間がへばりついているのを見つけたのは、いつものように女史でした。大きなカミキリでしたので目にした途端に今までに見たことがない種であることがわかりました。
初めてのカミキリでしたから何とか綺麗に撮りたいものだと思いました。でもカミキリのとまっているクズの葉は風にあおられてパタパタとしています。きちんと撮るためにはどうしても蔓か葉を手で押さえる必要がありました。でもそうすると怪しい気配を悟られて逃げるかもしれません。 ところが、そんな不安はどうも取りこし苦労だったようです。嬉しいことになかなか友好的なカミキリでちやんと撮らせてもらえました。 ![]() ![]() 撮影している最中にはクズの葉の食痕はこのカミキリの後食の痕かと思っていました。しかし帰ってから調べてみてカミキリの名前がわかってみると、どうもそうではないらしいことがわかりました。このカミキリは本来は河原などに生息しているような種ではなく、恐らくは台風のもたらした強風のせいで、飛ばされてきたのではないか?と考えています。もし、そうなら台風の何とも嬉しい置き土産だったことになります。 ▲
by clossiana
| 2018-08-28 15:41
| カミキリ類
|
Trackback
|
Comments(0)
(新たな疑問の巻)
前回の拙ブログ(2018年8月17日付け)の続きです。前回はアオバせせりの幼虫の巣に見られる小窓のような孔の役割について説明致しました。 では、これでアオバ幼虫の謎は解明出来たのかと言えば決してそんなことはありません。いつものことですが何かがわかると却ってわからないことが増えてしまうのです。今度もまた新たな謎が増えてしまいました。 (A)巣に孔を開けても、それを利用しなかったのは何故か? アオバの幼虫が巣に孔を開ける理由は“孔を利用して葉の合わせ目を綴じるためである”ことが明らかになりました。ところがアオバの幼虫が巣に孔を開けても、その孔を利用しなかったケースがあったのです。 ![]() ![]() この時に幼虫は孔から半身を出したものの、何もせずに引っ込んでしまったのでした。 「ならば一体、何の為に孔を開けたのだろう?」 これについては幼虫が開けた孔の位置が綴じようとした葉の合わせ目の部分から遠すぎて半身を乗り出しても届かないような場合だったのではないのか? つまり間違った場所に孔を開けてしまったからではないか?と考えています。でも本当のところはわかりません。 (B)他のセセリ類は何故、孔を開けなくても巣を綴じることが出来るのだろうか? セセリの仲間の幼虫は一般に筒状や袋状の巣を作ります。けれどアオバの幼虫のように巣に孔を開けることはありません。実は以前にコチャバネの巣作りを最初から完成まで見続けたことがあるのです。コチャバネの幼虫は葉の両端を糸で綴じる際には葉と葉の隙間から頭部を出しています。これでは葉の両端をきっちりと綴じることは理論上、出来ない筈なのです。どんなに葉が丸まっても頭部の幅の分だけ隙間が生じる筈です。でも巣が完成すると、この隙間は無くなっているのです。→ 詳しくは拙ブログ2012年7月20日付けをご覧下さい。 ![]() 「幼虫はこの隙間をどのようにして無くしたのだろうか?」 「どのようにして葉の両端をぴたっと合わせたのだろうか?」 可能性としては。。(↓は以前の拙ブログからの引用です) b-1:吐いた直後の糸は水分を多く含んでいるが、次第に乾き始める。すると自然に糸が収縮してくるので葉の両端が合わさる結果となる? b-2:外からは見えないが実は巣の内側にも多くの糸をかけていて、その内側の糸が葉の両端を合わせる働きをしている? b-3:ある場所に糸をかけ終えた時点では確かに隙間を生じている。しかし近くの他の場所に糸をけ始めると、その影響で葉が内側に引っ張られて元の糸をかけた場所では葉の両端が合わせられることになる? (C)アオバの幼虫が4齢になった際に作った巣には孔がありませんでした。孔が無くても巣作りが出来るのなら何故、この幼虫が2齢・3齢の時には孔が必要だったのだろう? 今回、観察したアオバの幼虫の2齢の巣と3齢の巣には、それぞれ孔がありました。しかし、この同一の個体が4齢になってから作った新たな巣には孔が無かったのです。 ![]() よく思うのですが何かがわかったりすると「何故、今までわからなかったのだろう」と唖然としてしまいます。それはTVのクイズ番組などで後で回答がわかると「なんでこんな簡単なことに気付かなかったのだろう」と思うのとよく似ています。ところが自然観察とTVのクイズ番組との間には大きな違いがあります。その違いは何か?と言いますと自然観察では何かを調べ始めたり、何かがわかったりすると逆にわからないことが増えてしまうことです。 でも、この際限なく増えてしまう謎を解き明かすことこそが、この趣味の一番の醍醐味であり楽しみなのだと思っています。なので、これからも出来るだけ楽しんでみたいです。 あっ、そうそう一つ言い忘れていました。観察をし続けていたアオバの幼虫ですが6月中旬には行方不明となっていました。何処かで無事に羽化して次代を残したのだろうと信じています。 ▲
by clossiana
| 2018-08-24 17:47
| 蝶の不思議
|
Trackback
|
Comments(4)
(ついに謎が解けた!の巻)
アオバセセリの幼虫についての最大の謎と言えば「巣に形成される小窓のような孔が何のために設けられるのか?」です。 ![]() 「この小窓は一体、何のために作るのだろう?」 この小窓を設ける理由としては諸説があるようですが、未だはっきりとした理由はわかってはいないようで比較的、最近、発行された「蝶の幼虫探索」(注)にも次のような記載がありました。「 」内引用 「この巣には数個ののぞき窓のような丸い穴を開ける。通風孔とも言われているが、確証はない。巣にこのような穴を開ける習性をもつのは、この種独自のもので、他の種類にはない。」 ところが “この謎解きが出来ちゃったかも!?” なんです。 「えっ?コイツは何、寝言を言ってるんだ。。」 「コイツの妄想癖は未だ治っていないのか。。」 「オマエの戯言は聞き飽きたよ。。」 って声が聞こえてきそうです。でも、そう思われたとしても無理はありません。何故かと言えば当の本人だって、未だに狐につままれたような気持ちだからです。でも今回はいつものような仮説のレヴェルではありません。 この答えは3齢幼虫が新たな巣を作る様子を観察している最中に見つかりました。でも最初から、この謎解きに挑戦してみようなんて大それたことを目論んでいたわけではありません。観察の当初は初めて全身を晒しているアオバの幼虫を見ることが出来て、その幸運さに酔いしれていただけなのです。(拙ブログ2018年7月20日付け)でも、それはドラマの序章でしかありませんでした。 「勿体ぶっていないで、さっさと教えろよ。。」 でも、それを説明するには本来であれば少々長~い文章にお付き合いを頂かなければならないのです。と言いますのは、それを理解するためにはアオバの幼虫がどのようにして巣を作るのか、その形成過程を知らなければならないからです。 けれども、ここでは結論だけを述べておくことにします。皆さんがセセリの仲間の巣作りについての基本的な知識を持っておられることを前提とした上です。 「アオバセセリの幼虫の巣に見られる小窓のような孔の役割とは何か?」 ↓ 「巣作りの最終段階に際し、巣の葉が綴じられていない隙間部分を綴じるため、巣の内側から孔を開け、そこから半身を出し、巣の外側から隙間を綴じるためである」 ![]() ![]() ![]() ![]() この観察の結果は。。 ◎孔が概ね葉の合わせ目に沿って設けられていること。 ◎巣が完成した後には孔の数が増えないこと。 等とも合致していますので間違いないと考えています。 アオバの3齢幼虫の巣作りの様子を最初から最後まで見届けることが出来たのは、まさに幸運以外のなにものでもありません。しかし、この巣作りには3時間余りの時間を要したのです。その間に女史と合わせて千数百枚の写真を撮るハメとなりました。 因みに以前にコチャバネの巣作りを最初から完成まで見続けたことがありますが要した時間は70分ほどでした。アオバの巣作りはまことに手際が悪く“どんくさい”というのが二人の共通した印象でした。 余談ですが今回の観察結果にはもう一つの驚きがありました。それは「何のために孔を開けるのか?」について皆目、見当がついていなかった頃の拙ブログ(2011年8月25日付け)の中に正解が紛れ込んでいたことです。当時は当てずっぽうに色々と書き並べてみただけだったのですが、後で読み返してみてびっくりしてしまいました。 最後になりましたが、tef-tefさん、大変にお世話になりまして、ありがとうございました。 追記:ダンダラさんより、ご指摘を頂きましたので写真を一枚、追加させて頂きます。 ![]() (注)蝶の幼虫探索ー神奈川県とその周辺地ー 相模の蝶を語る会 2016年 vvv ▲
by clossiana
| 2018-08-17 20:25
| 蝶の不思議
|
Trackback
|
Comments(8)
(1齢幼虫の巣の巻)
このところは連日の炎天下です。なのでフィールドに出かける気力が全く湧いてきません。そこで大分前の観察分をアップさせて頂きます。 今シーズンは4月中旬には早くもアオバの成虫が見られ皆さんのブログを賑わせていました。それで「ひょっとしたら、幼虫が見られるかもしれないな?」と思い、いそいそと出かけましたのは5月中旬のことでした。現地に着いてみると期待通りにアオバの若齢幼虫の巣がありました。未だ1齢の巣が全部で6っ見られたのです。しかし、その内の2っはすでに空家となっていました。 この種の1齢幼虫の巣の特徴はダイミョウとかミヤマによく似ているのですが糸のかけ方が少し違っていて、他の2種よりは一言で言えばルーズでした。従い、横から見ると幼虫の姿を目で捉えやすいのでした。 ![]() ![]() ![]() この観察日から一週間後に再訪してみると4頭の幼虫の内、2頭は行方不明となっていました。この2頭の巣は1齢の時に作った巣のままでしたから、これで1齢幼虫の時点で捕食された幼虫は6頭中の4頭であったことになります。捕食者は恐らくはアリかクモです。と言いますのは発生木の葉上にも小枝にもごそごそしている姿があったからです。 生き残った2頭の内の1頭は2齢となって新しい巣を構えていました。もう1頭はすでに3齢となっていました。この幼虫はちょうど2齢幼虫時代の巣を捨てて新しい巣作りを開始するところでした。この巣作りの様子は後日にアップの予定です。 ![]() 因みに↑の2齢幼虫ですが、その次の観察の機会には行方不明となっていました。近くに新しい巣がありませんでしたので、この個体も捕食されたのでしょう。 この結果、見つけた6巣の内で1齢期に捕食された頭数は4頭、2齢期に捕食された頭数は1頭となり観察例は少ないですが実に83%もの幼虫が2齢以前に捕食され生き残ることが出来なかったことがわかりました。やはり自然の掟は厳しいようです。 ▲
by clossiana
| 2018-08-13 10:12
| セセリチョウ科
|
Trackback
|
Comments(2)
ムモンアカは卵から成虫に至るまでに色々な謎を秘めています。その中で今回はムモンアカ成虫とアリとの関係について、今シーズンの観察結果や過去の観察を基にして考えてみます。
ではムモンアカ成虫はどのような場面でアリと接触するのでしょうか? それを大別しますと次のようになります。 (A)ムモンアカが羽化する時 (B)ムモンアカが産卵する時 (C)その他の機会 それぞれの場面での観察結果は以下の通りでした。 (A)ムモンアカが羽化する時 a-1:ムモンアカの様子=ムモンアカは多数のアリに取り囲まれていたが逃げる素振りを見せずにじっとしていた。一度だけアリがムモンアカの頭部へよじ登ってきたときにはムモンアカは軽く前脚を使って振り払っていた。 a-2:ムモンアカの条件=ムモンアカは羽化直後ですので “フワフワした毛のようなもの” を持っていた。 a-3:アリの様子=アリは多数いてムモンアカに関心は寄せるもののムモンアカを攻撃する様子は見られなかった。 (上記についての詳細は拙ブログ2017年8月10日付けをご覧下さい) (B)ムモンアカが産卵する時 b-1:ムモンアカの様子=ムモンアカはアリが寄ってくると、その場を離れたが少し移動するだけで急いで逃げるようなことは無く、すぐに産卵を繰り返した。 b-2:ムモンアカの条件=ムモンアカは “フワフワした毛のようなもの” を持っていない。 b-3:アリの様子=観察した限りでは産卵中のムモンアカが多数のアリに取り囲まれるようなことは無かった。たまたま産卵中のムモンアカの傍を通りかかったアリは明らかにムモンアカに関心は示すもののムモンアカが少しでも移動すると一旦は見失ってしまうように見えた。 (上記についての詳細は拙ブログ2016年8月12日付けをご覧下さい) (C)その他の機会 → 今回の観察分です。 ムモンアカの成虫は飛翔時以外は何処で何をしているのか?と言えば大抵は発生木や周りに生えている樹々の葉、又は近くの草の葉の上に佇んでいるか、もしくは近くに生えている草の花で吸蜜しています。ムモンアカが何処にいようが普通はアリとの遭遇は避けられません。アリは何処にでもいるからです。 c-1:ムモンアカの様子=草の葉上で佇んでいたムモンアカにアリが寄ってきても、またアリが攻撃を開始してもムモンアカは全く動かずにいた。移動したり飛び去ることもなくアリを全く相手にしていない風であった。 c-2:ムモンアカの条件=ムモンアカは “フワフワした毛のようなもの” を持っていない。 c-3:アリの様子=1頭のアリが草の葉上で佇んでいたムモンアカに対して↓の写真の如く明らかに攻撃をしました。何度か噛み付いたりしていたが、それでも余りしつこく攻撃をする様子を見せず、その場を去っていった。 ![]() ![]() ![]() ![]() さて↑の各場面で観察出来たことをまとめてみます。 (イ)色々な場面でムモンアカとアリは遭遇しましたが、それぞれの場面でムモンアカのアリへの対応は一貫していました。即ち。。 「ムモンアカは如何なる場面でもアリを全く相手にしていない。。」 (ロ)しかし、一方でアリの方は違っていたのです。 ロー1:ムモンアカの羽化時 → アリは多数いたがムモンアカを攻撃しなかった。 ロー2:ムモンアカの産卵時 → アリがムモンアカを攻撃したか、しなかったか?はよくわからず。 ロー3:その他の機会 → アリは1頭だけであったがムモンアカを攻撃した。 「このアリの行動の違いは、どのように説明出来るだろうか?」 実は、この謎解きは上記の観察結果だけでは答えが出ないのです。その理由は写真家の山口進氏が撮られた一枚の写真です。その写真は羽化直後の個体がアリに襲われている場面なのですがムモンアカは “フワフワした毛のようなもの” を持っていたのです。つまり上記のロー1と全く正反対のアリの行動が捉えられているのです。 この説明として私は次の4通りを考えてみました。むろん、推測でしかありませんが。。 (1)それぞれの場面で登場してきたアリの種類が違っていたのではないか?その違いがアリの行動の差として現れたのではないか? (2)山口氏の捉えられたアリの行動を鑑みればムモンアカが羽化時に持っている “フワフワした毛のようなもの” は 物理的なフェンスとしてプロテクターとしての役割を担っていたのではないか?このプロテクターの量が多いとアリは手が出せないが、少なくなってくるとアリは攻撃するのではないか? (3)この “フワフワした毛のようなもの” は化学的な信号としてアリの行動をコントロールしていたのではないか? この “フワフワした毛のようなもの” が多いとアリは攻撃をしないが少なくなってくると効力が薄れてアリが攻撃することになるのではないか? (4) “フワフワした毛のようなもの” とは関係なくムモンアカは羽化直後には或る種の匂い?を発散させているのではないか? その匂いでアリをコントロールしているのではないか? 一方でアリに攻撃された個体がいたのは羽化後に時間が経過していたからではないか?つまり、この匂いは羽化後に次第に効力を失うのではないか? (この(4)についてですがムモンアカの蛹化場所からの発想です。ムモンアカの蛹化場所はしばしばアリの通り道であることが知られていますが蛹はアリから攻撃されないのだそうです) 果たして、この中に正解はあるのだろうか? ▲
by clossiana
| 2018-08-10 20:29
| 蝶の不思議
|
Trackback
|
Comments(2)
昨年は幸運にもムモンアカの羽化に立ち会うことが出来ました。でも、せっかくのチャンスであったにもかかわらず見過ごしてしまった点が沢山あったのでした。その内の一つはムモンアカが羽化時に持っている “フワフワした毛のようなもの” についてでした。
(A)あの “フワフワした毛のようなもの” の役割とは一体何なのだろう? a-1:アリの攻撃から身を守るためのプロテクターだろうか? でもアリはムモンアカを攻撃する素振りを見せないではないか。。でもアリの種によっては攻撃されるのだろうか? a-2:あの “フワフワした毛のようなもの” は単に物理的なフェンスとしてアリの攻撃から身を守っているのだろうか? a-3:それとも、あの毛のようなものから何か化学信号を発してアリをコントロールしているのだろうか?だからアリはムモンアカを攻撃する素振りを見せないのだろうか? a-4:それとも何か別の役割があるのだろうか? (B)あの “フワフワした毛のようなもの” は何時、どのようにして無くなるのだろう? b-1:アリにとられてしまうのだろうか? b-2:ムモンアカが自ら、落とすのだろうか? b-3:それとも自然に落ちるのだろうか? そんな訳で色々な課題を背負っての出陣でした。とは言っても今シーズンは蝶の発生が早いので羽化時期(=観察適期)がわかりませんでした。 「去年より一週間も早い出陣だけど大丈夫かな?」 実際、現地に着いてみてもムモンアカの姿はありませんでした。「やって、もうた。。」とがっかりしてしまいましたが気を取り直して他の蝶たちの様子を調べることにしました。そして30分ほどで戻ってきたら。。 「あっ、いる! ねぇ、ちゃんと調べたの?」と女史 「むろんだょ、でもさっきは間違いなく、いなかったよ」と私 「でも、もう翅が伸びきっているじゃない。。」と女史 「あのねぇ、こんなに目立つんだから、いれば見逃すはずないよ」と私 「あ~、やっぱり自分で調べるんだった」と女史 「多分だけど。。地面のすぐ近くで翅を伸ばして、伸びたから登ってきたんじゃないかな」と私 「ハイ、ハイ。。」と女史 この羽化直個体は発生木の幹上で翅を伸ばしていたわけでは無く、近くのスイカズラによじ登ったようです。そのせいか近くにアリの姿がありませんでした。従い、羽化直後のムモンアカとアリとの絡みに関しては何の観察も出来ず、そこは残念でした。しかし、未だ “フワフワした毛のようなもの” を持っていることはわかりました。それで、しつこく何枚も撮らせてもらっていると、やがてパラパラと飛び立ち、少し上のコナラの葉にとまりました。 それで、その個体を追いかけて撮ってみると「あっ、毛が無くなってる!」ってことがわかったのでした。 ![]() ![]() ![]() この日のサプライズは↑の1頭だけではありませんでした。何と別の1頭が先ほどの個体とほぼ同一の場所にまたもや忽然と現れたのです。最初に見た時は先ほどの個体が同じ場所に舞い戻ってきたのかと思いました。しかし、確認してみると先ほどの個体は同じ場所でじっとしていたのでした。但、後から同じスイカズラに登ってきた個体は最初から飛ぶ気が満々だったようで幾らも撮らせてくれずに梢へと舞い上がってしまいました。でも。。最高のプレゼントを残してくれていたのです。 ![]() ![]() さて、この日の観察で何がわかったのか?と言えば次のようなことです。 「ムモンアカの羽化直後の成虫に見られる “フワフワした毛のようなもの” はムモンアカが飛び立つことで失われる」 但、今回の観察ではアリはいませんでした。ですのでアリが群がっていた場合のことはわかりませんでした。 ▲
by clossiana
| 2018-08-04 11:31
| 蝶の不思議
|
Trackback
|
Comments(8)
(そらし型の擬態?)
擬態の一つに「そらし型」と言うのがあります。自身の尾部を頭部に見せかけて捕食者の攻撃を尾部へと誘導するというものです。トラフシジミや多くのゼフ類がこのそらし型の擬態をしているのではないかと言われています。 この型の擬態が成立する要件は次のようなものです。 ◎尾状突起を持っていること。この突起を触角であると見せかけるのです。 ◎尾状突起の付け根付近に眼状紋を持っていること。この眼状紋を眼であると見せかけるのです この二つの要件を満たしていると横から見ると尾部が頭部のように見えます。でもこの要件を満たしているのは何もトラフやゼフ類だけではありません。アゲハの仲間にも、その要件を満たしている種がいます。例えばオナガアゲハがそうです。でもアゲハの仲間が “そらし型の擬態をしている” なんて聞いたことがありません。ところが現に尾部にビークマークを持ったキアゲハがいたのです。 「あっ、交尾してる!」と女史 「ホントだ、よし、撮ろう」と私 「♀は羽化直ね」と女史 「うん、綺麗だね」と私 「でも♂はスレね、尾状突起も無いし。。残念」と女史 「よく、そこまで見えるね、絡んでいるから全然見えないよ」と私 という訳で最初は交尾中のキアゲハを撮るチャンスに恵まれ、そのカップルを追い掛け回していただけなのですが帰ってから画像を良く見ると♂の尾部には両方とも尾状突起が無いだけではなくて左右の翅が同じ欠損の仕方をしていることがわかったのでした。 ![]() これはビークマークであると考えるのが自然です。そうだとすれば、これはキアゲハが自身の尾部を頭部に見せかけていた可能性を示唆しています。けれどキアゲハは先の要件を完全に満たしているわけではありません。尾状突起は持っていますが眼状紋となると持っていません。持っているのは眼状紋に良く似た模様です。それも1ヶだけではなくてズラリと沢山並べていますので “ニセの眼” とは言いがたい感じです。でも、それなのにビークマークを持っていたってことは何を意味するのでしょうか? キアゲハのケースの他にも、例えば尾状突起を持っていない蝶や、また尾状突起は持っていても、その付け根付近に眼状紋を持っていない蝶でも尾部にビークマークを持っていることが、しばしば観察されています。前者では例えばウラギンシジミであり、後者の例ではムラサキツバメです。 そういった例を考え合わせると「そらし型の擬態」については必ずしも全ての要件を満たしている必要など無く、ほどほどに要件を満たしていれば、それで良いのではないか?と考えられそうです。いずれにしても、もう一度、きちんと調べなおす必要がありそうです。 vv ▲
by clossiana
| 2018-08-03 21:02
| 蝶の不思議
|
Trackback
|
Comments(4)
先日、トイレヒオドシの観察地で女史がカメラを上に向けながら盛んにシャッターを押していました。その時は「何を撮っているのだろう?」と思いましたが余り気にもとめずにいました。すると、その何日か後の女史のブログには「タモリ」がアップされて、いたのでした。(女史のブログ2018年7月20日付け)
「う~む、あんなところにタモリがいたのか。。」 それで、その次にトイレヒオドシの観察に行った際に女史が撮ったのと同じタモリを撮っていたのです。すると、それに気付いた女史が。。 「あっ、まねっこ!」と女史 「あのなぁ、人聞きが悪いこと、言わんといて。。」と私 「でも、同じもの撮っているじゃない」と女史 「そんなことないよ、俺が撮っているのはタモリじゃないよ、クッキーモンスターだよ。。」と私 「いや、それならタモリの勝ちね、クッキーモンスターの服は青いのよ」と女史 「そうかなぁ、アイツだって色んな服、持ってるだろうよ」と私 「まぁ、どうでもいいけど、それより、そのヨレヨレの服、何とかならないの」と私の穴だらけの服を見ながらの女史 「何も知らんのだね~、暑いときはこの方が涼しいんだよ、風通しがいいから。。イェ~ィ」と私 ![]() ▲
by clossiana
| 2018-08-01 20:50
| いろいろな虫たち
|
Trackback
|
Comments(2)
1 |
ファン申請 |
||