自己紹介
1950年生。北海道育ち。
子供の頃に患った蝶への熱病が98年、30年ぶりに再発。今のところ完治の見込みなし。 こまったものだ。 現在は北海道在住。 ___________ エキサイト以外のリンク 日本道路交通情報センター あやはべる/撮影日誌 蝶の観察記録 My Favorite Butterflies of JAPAN my蝶あるばむ Hirokou's Field Notes naoggio写真日記 受身の園芸 自然散策雑記帳 四季おりおり Googleマップ 最新の記事
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久々にクロシジミを撮りに出かけました。各地でこの蝶の減少が伝えられる中で、私が初めて、この蝶に出会った場所であり、且つ私の知っている唯一の発生場所が、その後どうなったのか様子を見るためでした。
5年ぶりの再訪でしたが、その場所へ行って茫然としてしまいました。背丈以上のススキにびっしりと覆われてしまって足の踏み入れる余地も無い程に様変わりしていたのです。 もともと、この場所は宅地化をする為に造成されたらしいのですが、何かの理由でそれを辞めてしまい、その後放置され続けてきたのです。 そこへ5年前に初めて訪れてみた時は背丈の低い草地となっていて、所々に灌木が見られ又同様に所々に土がむき出しとなっている荒れ地でした。一見したところチャマダラセセリの発生地に似ているなとの印象を持ちました。有名な産地でしたのでクロシジミは勿論、ウィークデイでも沢山の採集者で賑わっていたものです。採集者の中には10才位の子供もいて「ホラッ、蝶なら、そこにいるよ」と飛んでいたジャノメチョウを指差したら、その子は憮然とした表情で「そんな蝶じゃない!」と言い放ちました。「子供扱いするんじゃない」との気持ちがありありと顔に現れていましたので、それがおかしかったのが思い出されます。その子もクロシジミが目的だったのです。 今、そこはもうススキの原と化してしまっていましたが、ふと見ると、その中に人が踏みつけた跡のようなものがありましたので、それを辿っていくと、不思議な事にススキの進出していない数m四方位の小さな空間へと行き着いたのです。そこだけは陽光が下の方まで届いているせいか、コマツナギがびっしりと地表を覆っていました。そして、その花の一つでクロシジミが吸蜜しているのを見つけたのです。 それを見て、未だこの地に生き残っている個体がいる事がわかり大変嬉しく思いました。気がついてみると他にも、この空間を中心として僅かながらですが何頭かを確認する事が出来ました。 クロシジミにつきまして私は前述の様に、この場所以外の発生地を知りません。ですので、この地がススキの原と化した事が、この蝶の生息にとって悪い事なのかどうかすら、はっきりとは判断出来ませんし、植生が移行して、恐らくは元の状態へと回帰していくのは自然の営みそのものです。そもそも宅地化の為の造成がなかったら元々棲んでいなかったのかもしれません。ともあれ、今はっきりしているのは、この地のクロシジミが激減してしまって、もはや採集者もおらず、又ほんの僅かに残った空間も、この先2〜3年の内にはススキに覆われてしまいそうだと言う事です。そして、もう一つ気になる事があります。それはあれ程沢山いたホソバセセリの姿が全く無かった事です。一体、どうしたのだろう?この地でクロシジミに遊んでもらえた事がこの先すぐにも幻となってしまいそうで、それが残念です。
by clossiana
| 2008-07-30 10:39
| シジミチョウ科
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Comments(18)
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banyan10 at 2008-07-30 13:02
僕が行っている場所も少し荒れていますが、昨年まではまだ良さそうな環境にクロシジミが生息していました。
ススキなどが茂り過ぎると良くないような気はしますよね。
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chochoensis at 2008-07-30 21:26
文章を読んでスッカリ変わってしまった風景が頭に浮かぶようです・・・残念な事ですね・・・いま少し手が入ると良いのでしょうが寂しいです。でも、綺麗にに撮影されていますね、おめでとうございます。
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maeda
at 2008-07-31 06:14
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この蝶も人の手が入らないと居なくなる種ですね。
九州阿蘇で個体数が多いのは、草原がきちんと手入れされるからだと思います。 本州ではそれなりの人気種であり、採集者も集まる傾向があるそうです。何時までも居てくれることを祈ります。
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clossiana at 2008-07-31 07:30
banyanさん、コメントありがとう御座居ます。図鑑ではススキノアブラムシが発生しているススキへの産卵例があるようですので、ススキの原になる事が減少につながるのかどうかはっきりしませんが,何か直感的にダメになる気がするのです。来年以降も時々様子を見たいと思っています。
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clossiana at 2008-07-31 08:02
chochoensisさん、コメントありがとう御座居ます。開翅とか吸蜜シーンが撮れた事も嬉しかったですが、それより久々に会えて、細々ながらも生き延びている事を確認出来た事が嬉しかったです。ススキも適度に生えているのは良いのでしようが,その場所は繁茂し過ぎて薮の様な状態でした。しぶとく生き続ける事が出来れば良いのですが。。。
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clossiana at 2008-07-31 08:16
maedaさん、コメントありがとう御座居ます。この蝶はやはり草木が繁茂し過ぎるとダメなのですね。草刈り機があって、ほんの一時間位の作業を年に2〜3度でも出来れば、あの場所については、個体群を維持出来そうなのですが、そもそも立ち入り禁止の場所ですし。。。秘かに剪定鋏を持ち込む事位でしょうか。但、ススキが進出していない空間があり、進出出来ない何かの理由がありそうなのです。当面はこれに期待するしかありません。
クロシジミの住む環境は特殊ですね。微妙に人の手が入らなければいけないところが大半ですが、中には、なんでこんなところにって場所にいることもあります。
ところで、コマツナギに卵はついていませんでしたか?アブラムシとクロオオアリがいれば、コマツナギ、ヌルデ、その他の植物にも産卵するのを見たことがあるもので。
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clossiana at 2008-08-02 19:54
kenkenさん、コメントありがとう御座います。クロシジミはやはり多少でも人の手が入っていなければならないのですね。直感的には、そんな気がしたのですが、確信はありませんでした。でもそうだとすれば、あそこの個体群の衰退が理解出来ます。コマツナギは全く調べていません。近くにブナ科の灌木が散在していますので、てっきりそれだと思い込んでいたからです。次回、機会があればチェックしてみます。
5年ぶりの再会、よかったですね。
減少している蝶の生息場所の環境変化は心配ですね。 クロシジミ、まだ見たことがありませんが、私も1か所生息場所を知っているので尋ねてみようかと思っています。 人の手がはいらないと生息しずらい蝶の環境・・悩ましいですね。
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clossiana at 2008-08-03 10:46
mmerianさん、コメントありがとう御座います。5年ぶりに会えたとは言うものの、風前の灯の状態ですので、この先が心配です。ここに限らず本州では各地で減少しているようで、また既に絶滅してしまったところも多いと聞いています。mmerianさんが御存知の生息場所に行かれましたら是非、そこのクロシジミが健在だったかどうか、お聞かせ下さい。
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clossiana at 2008-08-05 17:53
mtanaさん、コメントありがとう御座居ます。クロシジミが世代交代を繰り返す為の発生場所にはアブラムシ、クロオオアリの存在の他にも吸蜜植物、陽当たり等等。。他にも色々あるのでしょうね。その辺の事をもう少し知りたいのです。
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thecla
at 2008-08-06 23:25
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クロシジミもいつの間にかどんどんいなくなっている種類の典型のような気がします。
私もいくつか確かめてみたい場所があるので今度行ってみようかな。
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clossiana at 2008-08-07 09:11
theclaさん、コメントありがとう御座居ます。私が蝶への熱病が再発した時には、すでにクロシジミはなかなか会えない蝶でしたので、本当の昔の様子は知らないのです。ですのでtheclaさんの御存知の場所に行かれる機会がありましたら、様子をお聞かせ下さい。
クロシジミの環境はほんとにどんどん変わっていきますね。
とくにススキが主体の場所はススキの成長が早いので変化が激しいですよね。 ただ、ススキが茂った場合でもアリさえいれば何とかなるような感じはあります。事実一歩も踏み込めないくらい繁茂した場合でもクロシジミは生息していました。そこに木が茂りはじめるときびしいみたいですね。
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clossiana at 2008-08-11 08:06
ダンダラさん、コメントありがとう御座います。ススキの繁茂が単純にクロシジミの衰退に直結しないとすれば嬉しいのですが。。。一歩も踏み込めない位、繁茂すれば、見かけ上の目撃数が減るのは当然ですので、その結果として衰退しているとの印象に繋がっているだけなのだとすれば危惧する必要がありませんので嬉しいです。もう少し、あの場所の様子を見続けたいと思います。
阿蘇からです。家の周りに生息しています。私的注目度No.1の蝶です。高齢化などで、10年ほど野焼きができなくなりました。ススキが、大きくなりすぎ、人もはいれないほどです。これからどうなっていくのか心配しています。
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clossiana at 2008-09-07 09:33
t1_w1_f1さん、コメント頂きありがとう御座います。阿蘇にお住いなのですね。ご自宅の周りでクロシジミが見られるのは羨ましいです。ススキの繁茂が、この蝶の衰退に直結するのかどうかは今一番知りたい事なのですが、当方の場合はクロシジミの発生場所まで車で3時間位の割と遠方ですので、そうたびたび観察をすることが出来ません。ですので、この点について、是非、続報をお聞かせ下さい。
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