自己紹介
1950年生。北海道育ち。
子供の頃に患った蝶への熱病が98年、30年ぶりに再発。今のところ完治の見込みなし。 こまったものだ。 現在は北海道在住。 ___________ エキサイト以外のリンク 日本道路交通情報センター あやはべる/撮影日誌 蝶の観察記録 My Favorite Butterflies of JAPAN my蝶あるばむ Hirokou's Field Notes naoggio写真日記 受身の園芸 自然散策雑記帳 四季おりおり Googleマップ 最新の記事
フォロー中のブログ
90% Papillon... 登山道の管理日記 てくてく写日記 愛野緑の撮影記録 蝶の観察記録その2 呑むさん蝶日記 蝶・チョウ・ゆっくり歩き... 鳥蝶ビデスコ フィールドノート 四季彩散歩 小畔川日記 探蝶逍遥記 ヘムレン の Natur... 蝶の玉手箱 安曇野の蝶と自然 NATURE DIARY みなみかぜ通信 ヒメオオの寄り道 うすばしろちょう ひらひら探検隊 NPO法人 日本チョウ類... たかがヤマト、されどヤマト 秩父の蝶 カテゴリ
全体 プロローグ 蝶の思い出 私の宝物 蝶の不思議 アゲハチョウ科 シジミチョウ科 ジャノメチョウ科 シロチョウ科 セセリチョウ科 タテハチョウ科 マダラチョウ科 テングチョウ科 いろいろな蝶 いろいろな虫たち 蛾 類 カミキリ類 トンボ類 その他 以前の記事
最新のコメント
最新のトラックバック
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
(キベリが紛れ込んでた!の巻)
先の拙ブログ(2018年7月20日付け)の続きです。越夏中のトイレヒオドシのその後ですが7月末の段階では頭数に変化はありませんでした。但、F1個体は僅かですが前回の観察時と、とまっている位置が変わっていました。この個体が時々は覚醒していることは間違いありません。一方のM1個体の方の眠りは深いようで、とまっている位置に変化はありませんでした。 さて↑の観察日から約2週間後、お盆明けの様子です。この日には両個体とも、その姿がありませんでした。自力で何処かへ飛び去ったのか?又は何らかの人為的な要因だったのか?などは皆目、わかりませんでした。 ◎トイレ内には蚊取り線香の残骸が残っていました。恐らく盆休み中?に誰かが近くでキャンプをしたのでしょう。 ◎しかしトイレ内にヒオドシの死骸は落ちていませんでした。 ◎トイレ内は多くの色々な虫たちの死骸が落ちているのが普通なのですが、この日のトイレは普段よりは綺麗でした。従い、清掃されたために死骸が無かったという可能性も否定しきれません。 ◎一方で自力で何処かへ飛び去った可能性も否定しきれません。 さて、その後です。8月末にダメもとでトイレを覗いてみると何と3頭を確認することが出来たのでした。このことから、この蝶は当地では例え盛夏であっても或る条件下では活動をして、また夏眠もする、ということを繰り返していることが再確認出来ました。 この3頭の内の1頭はトイレの天井でじっとしていました。 もう1頭はトイレの天窓でパタパタしていましたが、やがて降りてきて、そのままスーツと入り口から出て飛び去ったのでした。このトイレでヒオドシの越夏の有り様を観察し始めてから10年以上になりますが、こんな風に出入りの瞬間を見るのは初めてのことでした。 それにしても他の蝶などは一旦、トイレ内に紛れ込んでしまうと脱出しようと天窓辺りでパタパタし続け、やがて力尽きて★となるのです。ところがヒオドシに限ってはいとも簡単に脱出することが出来るのです。何故だろう?不思議です。 さて問題は最後の個体です。この個体は天井の一番、奥まった隅っこに陣取ってじっとしていました。 「これ、ちょっと変じゃない。。」とモニター画面を見ながらの女史 「変って何が?」と私 「ヒオドシっぽくない」と女史 「そう?でもこれはヒオドシだよ」と私 「これ、キベリじゃない?」と女史 「まさか、この辺にはいないよ」と私 「でもキベリっぽいなぁ、翅がすごく黒いし。。」と女史 「光が当たってないから、そう見えるだけだよ」と私 「じゃあ、この斑点は?」と女史 「あれっ、これヒオドシには無かったっけ?」と私 「おい、おい、キベリと他の蝶の区別も出来んのか。。」と言われてしまいそうですね。 キベリタテハと他の蝶を見分けられないとしたら、余程のビギナーだと思われても仕方がありません。キベリタテハ独特の翅の色合いは他の蝶とは全く違っているからです。 ところが高さが5メートル程の天井の片隅で翅を閉じていると、キベリであってもキベリであるとの確信は持てなかったのでした。恐らくはヒオドシであるとの思い込みも相まっていたからでしょうが、もう一度、↑のヒオドシのF2個体の写真と見比べてみて下さい。キベリの翅の縁どりがヒオドシと意外に良く似ていることがわかるかと思います。 さて、これがキベリだとすると、ややこしいことになります。図鑑(注)に依ればキベリタテハは。。「 }内引用 「日本産蝶類中、年1回発生の蝶としては出現期が遅く、かつもっとも遅い時期まで山地で活動している種の一つである。他の蝶が著しく減少する晩夏から秋期にかけて、なお多くの新鮮な個体が活動し、やがて越冬に入る。」 もし、そうだとすれば↑の個体の行動をどのように説明出来るだろうか? (A)一時的に身を寄せているだけだろうか? でも何のために? 暑さから逃れるために? (B)触角は翅の間にしまいこんでいるので眠りは深いと考えられる。するとヒオドシ同様に夏眠ではないのか? (C)それとも早々と越冬モードになったのだろうか? もし、上記の(A)または(B)であればキベリの夏眠を初めて確認することになります。また、もし(C)であれば夏眠中のヒオドシと越冬モードのキベリが同居するという珍事となります。 その昔、未だ小学生の頃ですが飼っていたペルの犬小屋で越冬していたキベリを見たことがありました。以来、ほぼ六十年ぶりに、こういう姿のキベリを見ることが出来て嬉しかったです。 ともあれ次回の観察が俄然、面白くなってきました。今から楽しみです。 いずこより 舞い来たりせし 喪服の蝶 静かに眠れ 樺芽吹くまで (注)原色日本蝶類生態図鑑 福田晴夫他編 保育社 昭和59年
by clossiana
| 2018-09-14 20:47
| 蝶の不思議
|
Comments(4)
とうとうキベリまで登場しましたか・・・
確かに話がややこしくなって来ましたね。 ところでキベリタテハって図鑑に書かれているように、そんなに遅くまで見られるんでしたっけ? 秋に発生地に行った記憶がないのですが、秋の八ヶ岳などはよく歩きました。でも見たことがないような。 今年私がキベリを見に行ったのが8月26日。 で、同じ場所に31日に出かけられたダンダラさんが1頭も見ていないとのこと。 意外に早く越冬に入るとか分散するとかするのかもしれないなと思いました。 ・・・樺芽吹くまで。
0
Commented
by
tef_teff at 2018-09-18 15:43
「それにしても他の蝶などは一旦、トイレ内に紛れ込んでしまうと脱出しようと天窓辺りでパタパタし続け、やがて力尽きて★となるのです。ところがヒオドシに限ってはいとも簡単に脱出することが出来るのです。何故だろう?不思議です。」これについて、自宅大型ケージで飼育していると通常は正の走行性を示していますが、時々、負の走行性に変わり、飛翔していることがあるようです。多分このタイミングで、うちの場合は、暗い人工の休眠室に入るようです。
Commented
by
clossiana at 2018-09-18 17:44
naoggioさん、コメントありがとうございます。 naoggioさんのご意見に同感です。私も羽化後のキベリの活動期間は短くて、すぐに何処かへ雲隠れしてしまうという印象を持っていまして、その点ではヒオドシが羽化後10日もすると消え去ってしまうのと良く似ていると考えています。ってことは↑のキベリは越冬モードなのかもしれませんね。でもそうだとするとヒオドシは夏眠中ですから冬眠中の個体と夏眠中の個体が同居することになります。そういうことってあるのかな?
Commented
by
clossiana at 2018-09-18 17:45
tef-tefさん、コメントありがとうございます。
そうか。。なるほどね。ヒオドシが休眠するためには暗い場所を探さねばならず、その為に時々は負の走行性となる必要があるわけですね。それだと確かに合点がいきます。と言いますのは↑のF3個体は最初は天窓付近でパタパタしていたのですが、それがスーッと下に降りてきたのです。こういう動きは他の蝶では見られません。他の蝶は脱出しようとして天窓付近でパタパタするだけで、やがて力尽きるのです。大変、勉強になりました。
|
ファン申請 |
||