自己紹介
1950年生。北海道育ち。
子供の頃に患った蝶への熱病が98年、30年ぶりに再発。今のところ完治の見込みなし。 こまったものだ。 現在は北海道在住。 ___________ エキサイト以外のリンク 日本道路交通情報センター あやはべる/撮影日誌 蝶の観察記録 My Favorite Butterflies of JAPAN my蝶あるばむ Hirokou's Field Notes naoggio写真日記 受身の園芸 自然散策雑記帳 四季おりおり Googleマップ 最新の記事
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ことの発端は女史の撮ったウラギンヒョウモンの写真でした。そもそも女史は普段はヒョウモン類の写真は撮りません。女史曰く「撮っている最中に何ヒョウモンなのかわからないので、つまらない。。」ところが、その女史が。。
「ねぇ、これ何ヒョウモン?」とモニター画面を見せる女史 「あれっ、自分どないしたん? ヒョウモンは撮らないんじゃなかったの?」と私 「この子はね、自分から撮ってくれって、せがんできたから。。」と女史 「これはウラギンだけど。。あれっ、ウラギンってこんな蝶だったっけ?」と私 その写真はウラギンヒョウモンのアザミでの吸蜜シーンでしたが、その後翅裏面には “青い紋が三つ” 並んでいたのです。 ◎このウラギンは異常型なんだろうか?それとも個体変異なんだろうか? ◎このウラギンは何ウラギンなんだろう?サトウラギン?それともヤマウラギン? ◎その、どっちであれ、翅裏だけで判別出来るのだろうか? 帰ってから、いささか興奮気味に手持ちのほぼ全ての図鑑類などを調べてみました。しかし、いずれの文献にも該当するような個体の写真は見出せませんでした。そこで次にはサトウラギンとヤマウラギンの判別法についての文献を読んでみました。すると、いずれの文献でも斑紋で両種を判別するのは難しい旨の記載がありました。 「斑紋は変異が激しく分類の根拠とすることが難しい」(新川・石川 2005)(注1) 「♂の翅表については、翅形、地色、斑紋に明瞭な差は認められなかった」(北原・伊藤 2015)(注2) う~む、どうも判然としない。。けれど、いずれにしても女史の撮ったのと同じ場所で、もっと多くに個体を撮る必要はありそうです。今シーズンはもう翅がスレ始めているでしょうから来年以降の課題です。 さてサトウラギンとヤマウラギンの両種を肉眼によって判別する方法を以下に記しておきます。前述の文献(注2)からの引用ですが、少し整理して記載させて頂きました。 (A)♂の見分け方 (a-1)後翅・裏面の地色 → ヤマ:明るい黄緑色 サト:濃緑色 (a-2)後翅・裏面4~6室の中室に接する部分 → ヤマ:黄色斑が認められる サト:地色のまま (a-3)後翅・裏面の銀紋 → ヤマ:サトより大きい サト:ヤマより小さい (B)♀の見分け方(♀の方が判別は難しい) (b-1)後翅・裏面の地色 → ヤマ:緑褐色 サト:褐色が強くより暗色となる。 この判別法は文章だけではわからないですよね。でもオリジナルの文献には沢山の写真が載っていますので、やはりオリジナルを読まれることをお勧めします。 (注1)「昆虫と自然」40(13) 2005年 より「分子系統による日本産ウラギンヒョウモン3種の形態」新川 勉・石川 統著 ニューサイエンス社 (注2)「蝶と蛾」Vol.66 No.3/4 2015年 より「分子系統により分割された日本産ウラギンヒョウモン2型のケージペアリング実験ー2型は別種であるー」北原 曜・伊藤 建夫著 (日本鱗翅学会)
by clossiana
| 2017-07-16 09:37
| 蝶の不思議
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Comments(4)
知識が乏しくよく分かりませんが
タイプとしては絵で恐縮ですが(元画像がすぐに見つからなかったもので)拙ブログ2011年8月20日の個体に似ているなと思いました。 でも3つだけの目玉が大きくて、しかも青みがかっているとなると珍しいですね。 女子が奇妙に感じてカメラを向けられたのももっともな気がします。
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clossiana at 2017-07-17 15:58
naoggioさん、コメントありがとうございます。
naoggioさんの絵を見させて頂き、びっくりしてしまいました。元になっている写真があるとしてもすごいですね。人間技とは思えないほど正確です。なんか進むべき道を間違われたのではないかと思わせました。それはともかく、女史の撮った個体によく似ていました。その斑紋に青みがあればそっくりとなります。他の方々も近い個体を撮られているのですが、やはり青みが無く、そこが大きく異なっている点なんです。
ウラギンヒョウモンのこの部分の斑紋は白っぽいものが多いですね。
撮影された写真の色合いがブログでは判然としませんが、2007年の7月6日の拙ブログの最初の個体が少し青っぽいかなという気がします。 今まで気にしたことがありませんでしたが、これからは気を付けてみたいと思いました。
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clossiana at 2017-07-20 11:38
ダンダラさん、コメントありがとうございます。
2007年7月6日付けの貴ブログを拝見させて頂きました。♂個体なのに斑紋が青いのはすごいと思いました。実は掲載させて頂いた写真を撮った後にも同じ場所へ行って何枚か翅裏ばかりを狙って撮ったのですが一般に♀の方があの部分が黒っぽくて青紋への期待を膨らませてくれたのですが、♂はもともと地色が明るいので青とは無縁の感じがしたのです。そんな中でのダンダラさんの写真でしたので、びっくりでした。でも本当に個体変異の多い蝶なんだなと実感させられました。
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