自己紹介
1950年生。北海道育ち。
子供の頃に患った蝶への熱病が98年、30年ぶりに再発。今のところ完治の見込みなし。 こまったものだ。 現在は北海道在住。 ___________ エキサイト以外のリンク 日本道路交通情報センター あやはべる/撮影日誌 蝶の観察記録 My Favorite Butterflies of JAPAN my蝶あるばむ Hirokou's Field Notes naoggio写真日記 受身の園芸 自然散策雑記帳 四季おりおり Googleマップ 最新の記事
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昨年の初冬にダイミョウセセリの越冬巣を持ち帰るハメになったことは拙ブログ2016年12月7日付けの通りです。
持ち帰った越冬巣はそのまま、ほったらかしにしておいたのですが今年の2月24日に様子を窺ってみると健在でした。3月23日に覗いてみた時にも少なくとも見かけ上は元気で直射日光が当たると頭を僅かに動かしたりしていました。 ただ不思議だったのは、もともとの越冬巣ではなくて新たに別の巣を作って、そこにいたことでした。そして3月30日です。「もう、そろそろ蛹になったかな?」と思って巣を見てみると、あらら。。何とそこには哀れにも萎れて茶色っぽくなった幼虫の死骸があったのです。 その回りには幾つもの小さなマユがついていました。寄生バチの仕業です。そのハチたちが羽化したのは4月10日でした。全部で19頭、想像していたよりもずっと小さくて美しいハチたちでした。 新たに作った巣の中のダイミョウ幼虫 ダイミョウセセリは可愛そうでしたが、しかし私はこの寄生バチにひとしきり感心してしまいました。 (A)先ず、この寄生バチは生活環をダイミョウの幼虫にきっちりと合せていることです。越冬中のダイミョウ幼虫の体内で卵だったのか幼虫だったのかはわかりませんがダイミョウ幼虫を生かしたまま、ぬくぬくと過ごしていたのです。そして春になってダイミョウが蛹化する間際になってダイミョウ幼虫の皮膚を食い破って脱出して蛹化したのです。このハチの幼虫たちはダイミョウ幼虫が春まで蛹化しないことを知っていたとしか思われません。或いは蛹化しないように幼虫をコントロールしていたのかもしれません。 (B)もう一つ感心するのはダイミョウの幼虫に異常な行動をさせたことです。ダイミョウの幼虫は本来であれば越冬巣の中で、そのまま脱皮して蛹になる筈でした。ところが2月24日~3月23日の間の何処かの時点でダイミョウ幼虫は越冬巣を抜け出して近くの枯葉に糸を粗く綴った新たな巣を作ったのです。直感でしかありませんが恐らく本来の越冬巣ではハチ達のマユにとってスペースが狭すぎること、ハチ達の羽化に際して巣が余りにきちんと綴られていると脱出が困難になること等を防ぐべくダイミョウに新たな粗い巣を作らせたのではないか?と思われるのです。 こうして寄生バチの巧みな生存戦略を垣間見させてもらうと、この自然界の神秘や不思議さに圧倒されてしまいます。
by clossiana
| 2017-04-28 21:07
| セセリチョウ科
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