自己紹介
1950年生。北海道育ち。
子供の頃に患った蝶への熱病が98年、30年ぶりに再発。今のところ完治の見込みなし。 こまったものだ。 現在は北海道在住。 ___________ エキサイト以外のリンク 日本道路交通情報センター あやはべる/撮影日誌 蝶の観察記録 My Favorite Butterflies of JAPAN my蝶あるばむ Hirokou's Field Notes naoggio写真日記 受身の園芸 自然散策雑記帳 四季おりおり Googleマップ 最新の記事
フォロー中のブログ
90% Papillon... 登山道の管理日記 てくてく写日記 愛野緑の撮影記録 蝶の観察記録その2 呑むさん蝶日記 蝶・チョウ・ゆっくり歩き... 鳥蝶ビデスコ フィールドノート 四季彩散歩 小畔川日記 探蝶逍遥記 ヘムレン の Natur... 蝶の玉手箱 安曇野の蝶と自然 NATURE DIARY みなみかぜ通信 ヒメオオの寄り道 うすばしろちょう ひらひら探検隊 NPO法人 日本チョウ類... たかがヤマト、されどヤマト 秩父の蝶 カテゴリ
全体 プロローグ 蝶の思い出 私の宝物 蝶の不思議 アゲハチョウ科 シジミチョウ科 ジャノメチョウ科 シロチョウ科 セセリチョウ科 タテハチョウ科 マダラチョウ科 テングチョウ科 いろいろな蝶 いろいろな虫たち 蛾 類 カミキリ類 トンボ類 その他 以前の記事
最新のコメント
最新のトラックバック
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
昨年の11月末に近くの公園で“おじゃこ”の蛹を見つけたのは拙ブログ11月25日付けの通りです。見つけた幾つかの蛹の中には帯の糸が切れてしまって尾端だけでぶら下がっている個体もいました。「これじゃあ、早晩、★になってしまうだろうな。。」などと考えていたのですが先日、再訪してみたら何と未だ生きていたのです。
さほど巧妙に隠れているわけでも無いのに何故、野鳥に攻撃されないのだろう? それが不思議だったのですが、このジャコウアゲハの蛹化場所を詳しく調べた方がおられて、その方の調査結果によれば「非休眠蛹も越冬蛹も、その半数は見つかりやすい場所で蛹になった」(注1)そうです。 そうだとすれば、この種が蛹化場所に余り頓着していないのは、体内に毒を持っているからなのかもしれません。 ところで話は変わりますが「蝶たちの森」(注2)にはジャコウアゲハの蛹について次のように記されています。 “ ” 内引用 “この蝶はサナギで冬を越すのであるが、その色模様がユニークである。真珠光沢のある橙黄色の体の背に、紅色の小さな隆起があり、戦後いちはやく原色の蝶図鑑を出した横山光夫さんは「うしろ手にしばられた若い女にみえる」といった。なるほど、そういわれれば、そんな感じがしてくる。このサナギは、そんな悲しい姿で冬ごもりをする” そこで横山光夫著の「原色日本蝶類図鑑」(注3)を引っ張り出してみると次のように書かれてありました。 “ ” 内引用 “蛹は「お菊虫」と呼ばれ、後手に縛された姿にも似て「口紅」に似た赤い斑点さえもひとしお可憐である。” 横山先生が、そのように仰られているからには、きっとそんな風に見えなくもないのだろうと思いはしたものの、でも何処をどうやって見れば、そんな姿が浮かび上がってくるのか、さっぱりわかりませんでした。 そこで色々な角度から撮り直してみたのです。すると。。何となくですが浮かび上がってきたのでした。でも私には、どちらかと言えば「後ろ手に縛られたカマキリ」のように見えます。 (注1)「蝶との会話 栃木の街から野山から」師尾 武著 築地書館 1995年発行 (因みに氏は合計で100個体以上を観察されています) (注2)「蝶たちの森」佐竹 新著(ぱぴるす文庫)葦書房 昭和51年 (注3)原色日本蝶類図鑑 横山光夫著 保育社 昭和34年九刷発行
by clossiana
| 2017-02-17 21:32
| アゲハチョウ科
|
Comments(8)
帽子をかぶったオシャレな髑髏さんはよ〜くわかりましたが、
後ろ手に縛られた姿というのはちょっと想像力が逞し過ぎるのではないでしょうか? 私にはスタートレックに出てくる宇宙人に見えてしまいます。 でも横山先生の時代にはそんなドラマはなかったから、逆に自由な想像力を働かせることができたのかもしれませんね。
0
Commented
by
himeoo27 at 2017-02-19 14:33
Commented
by
clossiana at 2017-02-20 16:41
naoggioさん、コメントありがとうございます。
逆さまにぶら下がった蛹を見る機会は少ないでしょうから骸骨は、なかなか見えてこないと思いました。“後ろ手に”云々ですが、或る角度から妄想をたくましくして見ると見えなくもないのです。「ジャコウアゲハ 蛹」で画像を検索すると沢山の写真の中には、あ~これだなと思わせる画像もありました。
Commented
by
clossiana at 2017-02-20 16:42
himeooさん、コメントありがとうございます。
雀の子ですか。。う~む、私には浮かんできません。何処をどのように見れば良いのかわかりませんでした。この蛹の魅力は野鳥にとって「この姿・色合い」が警戒色なのかどうかです。目立つ場所に無防備に蛹化している個体が結構いるのに余り食べられていないのが不思議な点なのです。
Commented
by
辺蟲憐
at 2017-02-24 23:38
x
初めて書かせて頂きます。いつも切り口が面白くて見させて頂いてる一ファンです。ちょっと思うのは警戒色ありきから少し引き算をしたい感じがします。基本南の蝶だとして 越冬態を獲得する事で北上できたとすれば 越冬蛹を持たない南の蛹とこちらの越冬蛹がほぼ同色で こちらの非休眠蛹が真黄色ですよね。南の常緑の食草から離れて蛹化する色だとすれば 保護色なのかもしれませんね?。それと目立ちやすい人工物に囲まれていることも少し引き算をした方が良さそうですね。我家でたまに発生するんですが 幼虫 蛹ともムクドリ他に捕食されるのを見てますし ビークマークらしきもののある成虫も見ますしね。
Commented
by
clossiana at 2017-02-26 14:08
辺蟲憐さん、初めまして。。拙ブログにコメントを頂きまして、ありがとうございます。
辺蟲憐さんのお名前は他の方のブログでよく存じておりました。大変、蝶にお詳しいのでびっくりさせられていました。ジャコウの蛹はさほど巧妙に隠れているわけでもないのに比較的、生存率が高そうな印象です。それで何か理由がある筈だと考えてはいるものの、はっきりしません。警戒色だと言い切るには“どぎつさ”が足りないですし、仰られていますように保護色だとしても何か物足りない感じがします。南方に起源を持つ蝶は南方の環境に適した生存戦略をそのまま、分布拡大させた先まで持ち込んでいるのでしょうが、南方であれば真黄色がどんな風に背景に溶け込めるのかがよくわかりません。ご指摘のように日本では野鳥他に捕食されているとすれば、謎解きは振り出しに戻ってしまいます。ひょっとしたら或る種の匂いを発散させていて夜行性の小動物から身を守る戦略なのかもしれないななどと考えたりしています。 今後とも宜しくお願い致します。
Commented
by
辺蟲憐
at 2017-02-26 19:15
x
御丁寧なレス 感謝です。おっしゃる通り生存率に何かしら寄与しているんでしょうね。ただ格要素が1か0か的ではなく clossianaさんの言う「物足りない」が実は答えで 毒物も含め 複合的な戦略に思えます。南では真黄色にならず 年中こちらの越冬蛹みたいな色で 思うにこちらで利用しているウマノスズクサの明るめの環境や 冬枯れする事などに適応できたのは その色変を獲得したからかもしれませんね。周囲が緑にあの黄色は目立つので その時期は警戒色として大きく寄与してるものと思うものの それが人の可視範囲とは違うであろう鳥などにどう見えているのかもあるんでしょうね。
今後も面白い虫との対峙をお続けください。楽しみにしております。
Commented
by
clossiana at 2017-02-27 16:30
辺蟲憐さん、再度のコメントありがとうございます。 この件につきましては次のように考えてみました。先ずこの蝶は毒蝶である。この毒の成分はウマノスズクサを摂取することにより体内に取り込まれたものなので幼虫以降はどのステージでも毒を持っている。体内に毒を持っているとするなら、それをアピールした方が生存上、有利である。そこで幼虫はどぎつい色・形となり、成虫はゆっくりと飛ぶようになった。これらは同じ毒蝶であるマダラチョウ科やドクチョウ科と共通である。さて問題の蛹ですが、これはマダラチョウ科と同様に中途半端である。警戒色でもないし保護色でもないのに、見つからないための工夫が余り感じられない。それは何故か?それはこれらの蝶たちの分布の中心が南方であるために休眠蛹が存在しなかったからである。つまり、蛹期間が短いので特に防衛策を講じる必要がなかったからである。勿論、この蝶を食べた経験のない野鳥他に捕食されることはあり得るが、しかし、それは限定的である。 辺蟲憐さんから頂きましたコメントにヒントを頂き、こんな説を考えてみました。
|
ファン申請 |
||