自己紹介
1950年生。北海道育ち。
子供の頃に患った蝶への熱病が98年、30年ぶりに再発。今のところ完治の見込みなし。 こまったものだ。 現在は北海道在住。 ___________ エキサイト以外のリンク 日本道路交通情報センター あやはべる/撮影日誌 蝶の観察記録 My Favorite Butterflies of JAPAN my蝶あるばむ Hirokou's Field Notes naoggio写真日記 受身の園芸 自然散策雑記帳 四季おりおり Googleマップ 最新の記事
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9月になったというのに依然として猛暑日が続いています。
こんな時には、ある種の蝶達のように夏眠でもしていたいのですが仕事がありますから、そうもいきません。 ところでこの夏眠と云えば代表的な例はヒオドシチョウです。 この蝶は6月頃に羽化をした後、しばらくすると何処かへ雲隠れしてしまい、そのまま翌春迄、姿を現しません。 一体何処へ隠れているのか未だに謎の多い蝶です。 ところがそのヒオドシチョウを全く偶然に見つけてしまったのです。 場所は福島/いわき市内にある小高い山の駐車場に設けられた公衆トイレの中でした。 用を足していて、ふと天井を見上げたら目に飛び込んできたのです。しかも2頭も。。。 撮影中は2頭とも、じっとしていましたので翅表は見られませんでした。 でも未だ綺麗な個体のようでした。 カメラを10cm位迄、近づけても微動だにしませんでしたから夏眠というのは単に暑さを避けて物陰に隠れているというのではなく、本当に休眠中なんだと思われました。 ところでこのヒオドシチョウの夏眠の場所につきましては2つの説があるようです。 その1つは発生場所の近くに潜んでいるというものです。(注1) もう一つは発生場所を離れて亜高山帯へと移動するというものです。(注2) 実際のところは未だ良くわかってはいないようですが私個人としては今回の観察を踏まえて、いずれかの説の一方が正しいということはなさそうだなと考えています。 さてこの蝶には他にも色々な謎があります。 A.一旦、雲隠れしてしまうと翌春まで姿を現さないヒオドシチョウの越夏の場所と越冬の場所は同じなのだろうか? B.夏〜春までの途中で吸水や栄養補給はするのだろうか? C.越冬中でも気温が高い日などキタテハやアカタテハは日光浴をしたりするのに、どうしてこの蝶は姿を見せないのだろうか? D.羽化して間もない内に夏眠を開始して、そのまま翌春までじっとしているとすれば何故、春にはボロボロとなっているのだろうか? いずれにしても今回、観察が出来た場所は取引先の近くの山ですので、これからも時々、継続観察の予定です。 注1)何かの本に庭の立ち木の根元にあるウロの中で夏眠している個体を観察した旨が記載されていました。 この個体は時々ウロから出て、すぐ近くで樹液で吸汁していたそうです。 注2)奥日光では夏でも稀に見かけるそうです。「新栃木の蝶」昆虫愛好会 2,000年発行
by clossiana
| 2010-09-07 21:59
| 蝶の不思議
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Comments(14)
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chochoensis at 2010-09-07 22:46
clossianaさん、これは大変貴重な発見ですね!早速、「原色日本蝶類生態図鑑(III)」で確認しましたら、=越夏=の観察例は幾つかあるようですが、=越冬=については未だ観察例が無い・・・と書かれているので、ぜひ、継続観察成功するように願っております!!!・・・同著の195~199ページ参照。
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clossiana at 2010-09-08 19:40
chochoensisさん、コメントありがとう御座居ます。見つけたのは全くの偶然なんですが、それが貴重なシーンだったのは幸運でした。冬期の生態が未確認だとしても、もし越夏の場所と越冬の場所が同一なのでしたら、冬にも見られる筈です。逆に冬に見られなかったとすれば場所を移動していることとなりますから、そのことがわかるだけでも一歩前進となります。ですからなるべく、こまめに行くようにします。
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banyan10 at 2010-09-08 20:13
う~ん、深いお話です。これは継続観察が楽しみですね。
移動するかしないかは、個体による単なる気まぐれではないかな。それとも、パワーのある個体は、本能的に分布を広げようと、移動するんかなぁ。そんなことも考えてしまいますね。
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clossiana at 2010-09-09 20:57
banyanさん、コメントありがとう御座居ます。そうですね。。もう少し近場であれば私も行きやすいし御案内も出来るのですが。。
ヒオドシは初夏の新鮮な個体か又は春のボロボロの個体しか見たことが無いって方が殆どかと思います。つまりその中間のスレた個体が存在しないかのように見えます。 私も今回初めて夏のヒオドシを見たのですが翅は未だ綺麗な状態を保っていました。トイレ内ですから多少暗くてピンが合っていませんので撮り直しも含めて再度、様子を見て来ます。
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clossiana at 2010-09-09 20:57
kenkenさん、コメントありがとう御座居ます。継続観察をすることによって何かがわかりそうな予感がしています。すでに何処かに飛び去っていたとしても、この時期に移動するってことがわかるわけですし、じっとし続けていればこの時期には移動をしないってことがわかります。ですからすごく楽しみにしています。但、それらの観察からヒオドシという蝶はこうだ、ああだと言いきれないのは勿論です。でも貴重なチャンスですから丁寧に見て行こうと考えています。(本当はトイレに脚立を持ち込みたいのですが。。どうしょう)
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愛野緑
at 2010-09-10 09:37
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ヘムレン
at 2010-09-10 20:56
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昔から、夏眠中のヒオドシを見つけてみたいと思っていました。
こんなところで・・・(^^;)。。 越冬は、枯葉にもぐっているのでしょうかね。 あのボロボロになってしまう理由・・知りたいです(^^;)
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clossiana at 2010-09-13 22:52
愛野緑さん、コメントありがとう御座居ます。夏のヒオドシはなかなか見られないですから貴重な記録だと思います。実は↑の2個体も7月末の時点で同じトイレを何度も使用しているのですが、その時は見られなかったのです。従い、この2頭は7月末〜9月6日の間に何処かから移動してきたものと考えられます。つまり夏でも行動している訳です。この行動の秘密を知りたいのです。愛野緑さんの目撃された個体はすでにボロボロだったそうですが高原だと平地よりも行動量が多いのかもしれませんね。
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clossiana at 2010-09-13 22:54
ヘムレンさん、コメントありがとう御座居ます。夏眠中のヒオドシは私も初めてでしたから撮影場所が今一つなのにも拘らず、かなり嬉しかったです。私は越冬の場所は夏眠の場所と同じなのではないか?との仮説を持っています。さほどの根拠がある訳ではありませんが、もし違う場所だとすれば、或る時期にはその間を移動する訳ですから、もっと目撃されていてもおかしくないと思うのです。一方、移動しないとすれば、どうして春先にあんなにボロボロなのかの説明が出来ません。ですから、この先どうなるのか楽しみです。
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grassmonblue
at 2010-09-15 23:41
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夏眠中のヒオドシ、よく見つけられましたね。
マイフィールドの小金井の公園でヒオドシが羽化しています。 ぼくも07年6月15日に羽化間もないと思われる個体を目撃しましたが、おそらくは直ちに高地へ移動しているものと想像しています。 というのも、この公園は観察者が多いのですが、成虫目撃の報告が少ないので、短時間しかとどまっていないように思われるのです。 初夏に涼しい高地に移動すると見る方が、夏眠明けに寒い高地に移動するとみるより納得的だと思われます。 春先のボロボロは、冬眠明け後のテリ争いによるとみれませんか?
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clossiana at 2010-09-16 20:08
grassmonblueさん、コメントありがとう御座居ます。越夏するところを求めて移動するという説の根拠の一つはゴマダラチョウの場合は毎年同じエノキで発生するのにヒオドシは或る年に発生したとしても次の年に発生するとは限らないということです。その場合の移動の時期は初夏で間違いはないと思われます。でももし何処か高地へ移動するとすれば今度は平地、低産地へ戻ってこなければなりません。この往復をする様を誰かが立証するとすればマーキングでしか考えられませんから発生個体数の関係で無理なような気がします。
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カトカラおんつぁん
at 2010-09-19 19:19
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ヒオドシの目撃例ですが、7月初めにウラジャノメ探しで出かけた峠の林道で新鮮なものを何頭も見ています。平地のエノキに時々大発生しているのも見ていますが、平地ではあんまり見かけることがありません。夏には高い場所に移動していると思われます。
8月のキベリの頃にも林道で見かけますが、その後の行動は分かりません。春先は破損したものが多いですが、山から戻ってきて産卵しているのでしょうか。アキアカネの移動のように秋に欠けて平地に戻って越冬しているのかも知れませんね。 平地のエノキに発生するのは平地に居残っている個体が産卵するのでしょうか。それにしては、夏から秋に平地で見かけないのは不思議です。いずれにしても面白い話題だと思います。
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clossiana at 2010-09-21 19:54
カトカラおんつぁん、コメントありがとう御座居ます。7月に峠で見られるのは、そこが発生地でないのであれば平地から移動してきた個体ですよね。その場合に近くの平地の発生場所と見られる時期に差が無いのが、この蝶の不思議の一つとされているようです。一方でアキアカネのように有る時期に平地に戻って来るのだとすれば、その移動が目撃されていないことも不思議です。又平地で越夏している個体の観察例があることも事実です。つまり未だわからないことだらけのようなんです。でも、この謎解きこそ、この趣味の醍醐味ですので、この後も継続観察して御報告させてもらいます。
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