自己紹介
1950年生。北海道育ち。
子供の頃に患った蝶への熱病が98年、30年ぶりに再発。今のところ完治の見込みなし。 こまったものだ。 現在は北海道在住。 ___________ エキサイト以外のリンク 日本道路交通情報センター あやはべる/撮影日誌 蝶の観察記録 My Favorite Butterflies of JAPAN my蝶あるばむ Hirokou's Field Notes naoggio写真日記 受身の園芸 自然散策雑記帳 四季おりおり Googleマップ 最新の記事
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先日、苦労の末にムモンアカの蛹を見つけたことは拙ブログ 7月29日'17 付けの通りです。蛹を見つけて興奮冷めやらぬ我々コンビは「ここまで来たなら、何としてでも羽化シーンまで見届けたいものだ。。」との思いに取り憑かれていました。それで我々コンビにしては珍しく早起きをして鼻息も荒く現地へと向かったのでした。例え現地に行ったって、その日に羽化するとは限らないのですから全くオメデタイとしか言いようがありません。
ところが行ってみたら何と期待通りにムモンアカが羽化していたのです。コナラの樹幹にオレンジ色の何かがいるのが割と遠くからでも見えていました。すでに翅は殆ど伸びきっていましたが、それでも羽化に立ち会えたことは本当に幸運でした。 羽化の様子を間近に見て、びっくりしたことがありました。それはじっとして翅を伸ばしているムモンアカの足元に沢山のアリがまとわりついていたことです。このアリたちの様子ですがムモンアカを攻撃するような振る舞いは全く見られず、ただまとわりついていたのです。(注1)たまにはムモンアカの顔によじ登ったりもしていましたが、そんな時のムモンアカは軽く前脚を振り上げて払っているだけでした。ムモンアカの前脚には得たいの知れない綿のようなゴミのようなものが付いていましたが、それについてはアリから身を守るためのものであろうと言われています。しかし前述のようにアリにはムモンアカを攻撃するような素振りが全く見られませんでした。なので、この綿のようなものの役目は更なる検証の余地があるように思えました。 一通りの観察が終わり、辺りを一周してからまたムモンアカの羽化場所に戻ってみると、そこにはもうムモンアカの姿はありませんでした。しかしすぐ近くの草の葉の上に1頭が佇んでいましたので撮らせてもらいました。恐らくは先の個体ではないかと考えられます。さて問題は、その個体の前脚ですが、あの綿のようなものは認められませんでした。アリに剥ぎ取られてしまったのか?それとも用済みとなったので自らが捨て去ったのか?謎です。 そうこうする内に今度は女史が隣のコナラの根元で新たな羽化個体を見つけました。こちらの個体は地上10cm程の高さのところで、コナラの根元に降り積もっている落ち葉や小枝、更には何かの植物の蔓やらで複雑に込み入った場所で翅を伸ばしていました。よくぞ見つけたものです。 昨年の産卵シーンの目撃以来、ちょうど1年が経ちましたが、ようやく最終地点となりました。やれやれ。。 (注1)私はアリが獲物を攻撃する際には、どのようにするのか?について詳しくは知りません。従い、上述の “ムモンアカを攻撃するような振る舞いは全く見られず” とか “アリにはムモンアカを攻撃するような素振りが全く見られませんでした” 等につきましては、あくまで「そのような印象であった」という風にご理解下さい。
by clossiana
| 2017-08-10 18:40
| 蝶の不思議
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Comments(6)
図鑑類には、ムモンアカの脚の毛についてはおっしゃるようなことが書かれてあって、単純にそうなんだと思っていましたが、貴殿の観察ではそうではないのではないかということで、興味深く拝見しました。
動物の形態は、それなりの意味がある(あった)と思うので、興味深いですね。
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こんばんは。
まずはムモンアカシジミの羽化個体発見おめでとうございます。 今年は成果が満載の素晴らしい年ですね。 羽化直後だとあの綿毛、ここまでいっぱいついているんですか。正直びっくりしました。 背中の方までふわふわしてますね。 写真を拝見しているとアリは到底攻撃しているようには見えませんが・・・ 「こっちの綿毛はあーまいぞ」かな?それともそんな匂い?
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clossiana at 2017-08-12 10:57
ダンダラさん、コメントありがとうございます。
私が着目している点は二つありまして、一つ目はアリにはムモンアカを襲う気配が無かったことです。二つ目としてはムモンアカがこれだけのアリに取り囲まれているのに動ずる気配、逃げる気配が全くなかったことです。この2点を踏まえると、あの綿のようなものの役割が判然としなくなります。ダンダラさんが過去形で仰られていますように、ひょっとしたら、この両者の過去の関係を引きずっている “なごり” なのかもしれません。
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clossiana at 2017-08-12 10:59
naoggioさん、コメントありがとうございます。
ムモンアカについては昨年、産卵シーンを目撃したことに端を発しているのですが今シーズンは確かに私なりには実りの多い年でした。まぁ、線香花火が消える直前にポッと明るくなるようなものでしょう。綿毛についてはnaoggioさん同様に以前より、その存在は知ってはいましたが、羽化直後には、これほどの量であることは驚きでした。この役割はご指摘のように或る種の臭いでアリの注意を惹きつける為かもしれません。でも未だなるほど。。と実感出来ないでいます。
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辺蟲憐
at 2017-08-12 23:38
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手元で羽化させると 六脚の先の方までボーボーになってまして アリ無しでも一翔びでかなり脱落し すぐclossianaさんアップの葉上の個体の様になってしまいます。
翅が伸び 翔べる様になるまでアリに寄り添ってもらうために 蛹までは腹側面の蜜腺?からアリに提供できたであろう誘引物資が出せないから 代替の役目がこの毛という戦略かもですね。 この毛をくわえて持ち帰るアリをまだ観察した事が無いんですが clossianaさんの画像から 翔んでいないであろう個体の毛が減っている事を考えれば アリに提供されたと考えるのが自然でしょうね。 逆に アリに引かれているムモンを見た事が無いんです。
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clossiana at 2017-08-14 10:40
辺蟲憐さん、コメントありがとうございます。
このムモンアカの一連の観察は昨年、産卵シーンを目撃したことに端を発しているのですが、産卵の際に母蝶はアリの存在を余り気にかけずにアリの本通り上に平気で産卵していました。更に羽化時に於いてもアリがムモンアカを攻撃する素振りを見せず、又ムモンアカも逃げる素振りは見せませんでした。アリが綿のようなものを持ち去る場面も見ていません。これらのことから、あの綿のようなものの役割が判然としないのです。しかし今回の観察には重大な落ち度がありまして、それは“翅が伸びきって飛び立つ瞬間を見落としたこと”です。羽化場面に立ち会え、ある程度の写真が撮れたことで満足してしまったからです。それで例の綿のようなものが“どの時点で、どのようにとれたのか?”を確認することを怠ってしまったのです。「アリが持ち去ったのか? それとも自然に落ちたのか?」を確認しさえすれば、もう少し踏み込んだことが言えた筈だったのに。。来シーズン以降の課題として、また挑戦してみたいです。
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