自己紹介
1950年生。北海道育ち。
子供の頃に患った蝶への熱病が98年、30年ぶりに再発。今のところ完治の見込みなし。 こまったものだ。 現在は北海道在住。 ___________ エキサイト以外のリンク 日本道路交通情報センター あやはべる/撮影日誌 蝶の観察記録 My Favorite Butterflies of JAPAN my蝶あるばむ Hirokou's Field Notes naoggio写真日記 受身の園芸 自然散策雑記帳 四季おりおり Googleマップ 最新の記事
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3年前のことです。マツの幼木にクロシジミの卵がべたべたと産付されているのを見ました。(拙ブログ2012年7月27日付け)
100卵を下らない数でした。それで、その時は「う〜む、すごい数だ、これなら少し後になれば孵化した幼虫が見られるな。。」と考え、実際に何日か後になって再訪してみたのでした。 ところが予想に反して幼虫は1頭も見られませんでした。孵化後の卵殻はあるのですが幼虫がいなかったのです。 これは不思議なことでした。と言いますのは。。 ◎少ないですが私の経験によれば、このクロシジミの産卵は2〜3週間にわたって見られます。孵化後の幼虫がしばらくしてアリによって運ばれるのだとしても卵が産付された時期はバラバラの筈だから少しくらい幼虫いてもおかしくないのではないか? ◎この一本のマツの幼木に来ているアリは一つのコロニーに属している筈である。もし100頭を下らない幼虫を巣へ運び入れたとしても、そんなに沢山の幼虫を養えるものだろうか? ◎母蝶が沢山の卵を産み付けるのは生存率が低いからだろうけれど、直感でしかありませんがアリの巣の中は外界に比べれば比較的安全なような気がします。もしアリが巣内に運び入れた幼虫の大半が成虫にまでなれるのだとすれば、辺りはクロシジミだらけになる筈です。それなのに実際にはほんの僅かな成虫しか見られません。そうだとすれば、どの段階で幼虫数が激減していくのだろう? さて、3年前のそんな経験を踏まえて今年もまた性懲りもなくクロシジミの発生地に行ってみました。そして運良く産卵場面を見ることが出来ましたので「よ〜し、今年こそは。。」と何日か後になってから様子を見に行きました。すると大して期待もしていなかったのに本当に幼虫が見つかったのです。と言いましてもいつものように見つけたのは私ではありませんが。。 産卵場面を目撃した植物にはアリもアブラムシも幼虫もいませんでした。卵殻が残っていただけです。それで何かがわかりかけてきたように思えました。 「どの蝶も母蝶は沢山の卵を産み付けます。でも成虫にまで辿り着ける個体はほんの僅かでしかありません。生存曲線は下がり続けるのです。このクロシジミの場合はその生存曲線が孵化後の早い時期にがくんと下がるのではないか?その理由は母蝶がアリの存在だけを頼りにして産卵をするからではないか?孵化後の幼虫にとって生命線であるアブラムシがいるかどうかまでは気にしていないからではないか?勿論、アブラムシがいなければアリもいません。でもアリの存在=アブラムシの存在とは限らないのではないか?」と考えたのです。 それは蛭川憲男氏が著書の「クロシジミ」(注)で母蝶の産卵を誘発する要因としては「クロオオアリの存在が主要因であろう」と述べられておられますが、そのことと符号が合うのです。皆さんはどう思われますか? (注)日本の昆虫2「クロシジミ」蛭川憲男著 文一総合出版 昭和60年発行
by clossiana
| 2015-08-14 17:01
| シジミチョウ科
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Comments(6)
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banyan10 at 2015-08-14 20:56
クロシジミの幼虫おめでとうございます。
アリが運んでいるのが幼虫ならすごい瞬間ですね。 僕が一度だけ撮影したのは2008年ですが、そのときは5カ所以上で合計すると50くらいは幼虫が確認できました。なので、孵化直後に大幅に減るという印象はないですが、条件も良かった年なのでしょうね。
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アリが咥えているのは幼虫のように見えますが・・・どうでしょう?
初期大量死亡説もアリの巣の中に大量のクロシジミ幼虫説もあり得そうな気がします。 と言ってもアリの巣は相当大きいでしょうし、そこで暮らしているアリの数もかなりの物でしょうから、後者だとしてもクロシジミの幼虫で巣が溢れかえるというほどの事はないのかもしれません。 小さい幼虫はアリが食べてしまうという事はないのでしょうか?
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clossiana at 2015-08-16 00:43
banyanさん、コメントありがとうございます。
どうせ見れないだろうと思っていたのですが見ることが出来ました。アリが幼虫をくわえているシーンは↑の「クロシジミ」に掲載されているのですが、くわえられた幼虫はアリの頭の大きさに比べると、もっと大きい感じに写っていました。5ヶ所以上で見れましたか。。う~む、そうだとすれば↑の記述は単に私の経験不足だったかもしれません。
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clossiana at 2015-08-16 00:56
naoggioさん、コメントありがとうございます。
幼虫とアブラムシの色は割と似ています。なのでくわえているのが、どちらなのかはわかりませんが、それとは別にアリがアブラムシをくわえることがあるのかどうか調べたのですが、その辺りはわかりませんでした。アリの巣が万単位の個体数であれば仰られていますように100頭程度を養うことは可能なのかもしれません。でも全部が成虫になれる筈がないことはクロシジミが僅かしかいないことから明らかです。でもアリが幼虫を食べていると記載されている文献も知る限りではないようです。
クロシジミ幼虫の生態写真、素晴らしいです。
確かに、クロシジミが産卵するときは、アリに注意を払っているように見えますが、アブラムシにも注意を払っているようには見えません。 蟻が何かにたかっていればそこにはアブラムシがいるという前提が本能として刷り込まれているのでしょうか。
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clossiana at 2015-08-18 11:56
ダンダラさん、コメントありがとうございます。
以前にクロシジミがコガネムシをアリと誤認?して産卵している場面を見たことがあります。又アリの巣の近くの石ころにクロシジミが産卵したことも上記の蛭川憲男氏が報告されています。これらのことから母蝶がアブラムシがいるかどうかには頓着していないのは明らかのように思われます。でも普通であればアリがいるところにはアブラムシがいますし、これでも細々とですが種を維持できているのですから、これでも良いのでしょうね。
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