自己紹介
1950年生。北海道育ち。
子供の頃に患った蝶への熱病が98年、30年ぶりに再発。今のところ完治の見込みなし。 こまったものだ。 現在は北海道在住。 ___________ エキサイト以外のリンク 日本道路交通情報センター あやはべる/撮影日誌 蝶の観察記録 My Favorite Butterflies of JAPAN my蝶あるばむ Hirokou's Field Notes naoggio写真日記 受身の園芸 自然散策雑記帳 四季おりおり Googleマップ 最新の記事
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「名も知らぬ遠き島より流れ寄る椰子の実一つ。。」
ヤシの殖え方が島崎藤村の↑の歌詞の通りなのだとすればヤシは海辺にしか生えないことになります。そうだとすると、そのヤシの葉を食べているクロボシセセリが見られるのも海辺だけということになります。 この推測は当たっているのかな?と思い図鑑で調べてみると「ヤシ類の生えた、市街地や海岸付近などに生息する」との記載があり、当たらずと云えども遠からずでした。 実際、「みなみかぜ通信」のmmerianさんがご案内して下さった場所も海辺であり、シロバナノセンダングサが群生している所では何頭かの個体が吸蜜したり飛び交ったりしていました。 蝶を始め色々な昆虫や植物について大変にお詳しいmmerianさんは海風に葉をそよがせているヤシの葉をふと引き寄せて、こともなげに、この蝶の卵や幼虫の巣を見つけて下さいました。 又何種類かのヤシ類につきましても、それぞれの正式な名前を教えて下さいました。 実は私はこの蝶の幼虫が何を食べているのか全く知らずに出かけたのですが何だか急に世界が広がったように思えました。 (A) 卵 老眼の私でさえ表面の美しい模様がうっすらと見えていた程です。 成虫のサイズはイチモンジセセリ等と殆ど差異が無いのに何故、このように大きいのでしょう? 私なりに考えましたのは卵殻が厚いせいではないかということです。 何故そう考えたかと言いますと、この卵はヤシの葉表に割と無造作に産付されていまして南国の強烈な日差しに晒されていたからです。 普通の卵であれば干上がってしまうでしょう。 それで卵の内部を保護すべく卵殻が厚くなっているのでは?と考えたのです。 (B) 幼虫の巣と幼虫 摂食は身体の半分程を巣の外に乗り出して行い、中には全身を晒して摂食をしている個体も見られました。 そのシーンを撮りたかったのですが回りの気配には大変に敏感で何かの異変を感じ取るや否やアッという間に後ずさりをして巣の中に隠れていまい、結局一枚も撮らせてくれませんでした。 でもひとたび巣を開けられてしまうと大人しくじっとしています。 そういう面は他のセセリ類と同様でした。 顔を正面から撮ろうとして少し身体に触れましたところ口から黒い液体を吐いて威嚇?をしてきました。どうも怒られてしまったようです。 (C)成虫 炎天下の撮影でしたので、これは結構きつかったです。 「吸蜜くらい、ゆっくりすればいいのに。。」と我々を嘆かせたものでした。 又撮れませんでしたが一度だけ産卵場所を探している個体を目撃しました。 母蝶は↑には無造作に卵を産付すると記しましたが様子を見ているとTouch and Goを繰り返していました。 何がお気に召さないのか、良くわかりませんでしたが或は我々の気配を感じていたからなのかもしれません。 最後になりましたがmmerianさん、大変お世話になりまして、ありがとう御座居ました。 1. 君よ知るや 南の国 木々は実り 花は咲ける 風はのどけく 鳥はうたい 時をわかず 胡蝶舞い舞う 光みちて 恩寵(めぐみ)あふれ 春は尽きず 空は青き! ああ 恋しき国へ 逃(のが)れかえる よすがもなし! わが なつかしの故郷 望みみてる国 心あこがるる わが故郷! 2. 君よ知るや 遠きわが家 光つねに 輝きみてる 夜は更(ふ)くとも 石の像(ひと)は ともに舞わめと かいな延べつつ 清き湖(うみ)の 波の上に 鳥のごとく 白帆浮かぶ! ああ 恋しき国へ 逃(のが)れかえる よすがもなし! わが なつかしの故郷 望みみてる国 心あこがるる わが故郷! 君よ知るや南の国 (Connais-tu le Pays?) 歌劇「ミニヨン」より 訳詞 堀内敬三 作詞 ゲーテ(仏語訳より) 作曲 C.L.A.トマ
by clossiana
| 2013-09-19 22:20
| セセリチョウ科
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Comments(7)
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mmerian
at 2013-09-20 07:24
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こちらこそ、遠いところ訪ねてくださり有難うございました。
クロボシセセリの新しい知見も見つかったり面白かったです。 ゆっくりチョウと向き合うclossianaさんだから、発見が多いのですね。 是非、また来てくださいね。
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宮崎に行かれていたんですか。お疲れさまでした。
クロボシセセリは宮崎にもいるんですね。知りませんでした。 本当に立派な卵ですね。ヤシの葉を食べなければいけないので初齢幼虫を大きくしたくて卵が大きくなった、などという事はないですよね(笑)。 歌劇ミニョンの詩ですがよくこのようなものをご存知でしたね。 初めて読みましたがゲーテの南国への憧れが素直に感じられる素敵な詩ですね。
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clossiana at 2013-09-21 16:51
mmerianさん、コメントありがとう御座います。又滞在中は超御多忙の日々の中で私どものために時間を割いていただき感謝しております。お陰さまで楽しい時間を過ごすことが出来ました。クロボシの生態につきましては別途、貴ブログの方にコメントさせて頂きますが、あれは偶然に知ったにすぎません。やはりそういう面では地元の方の地道な観察に勝るものはないと思います。機会がありましたら、また是非寄らせて下さい。あっ、そうそう、あの日向夏のジュースはほてった身体に最高の味でした。あれから、お代りを飲みにまた行ってきたのですよ。
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clossiana at 2013-09-21 17:02
naoggioさん、コメントありがとう御座います。
卵の大きい理由。。naoggioさんの説の方が直感的ですが正しいと思いました。ヤシの葉は硬いにも関わらず孵化した幼虫はすぐに巣を作らなければなりません。その為には葉に切れ込みを入れなければならないのですから歯が丈夫(=頭部がでかい)である必要があります。それで卵が大きいのでしょうね。確かイチモンジセセリも2化以降は稲の葉が硬くなっているので頭部がでかいのだと何かに書いてあったような気がします。
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clossiana at 2013-09-21 17:12
naoggioさんへの追記。
歌劇「ミニヨン」の件を忘れていました。この歌劇自体は私もしりませんが、その中のこの歌は日本でも割と昔から知られていまして抒情歌集なんかに普通に入っています。私はフィールドに出かける時なんかに、 よく聞いている好きな曲です。
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himeoo27 at 2013-09-23 16:10
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clossiana at 2013-09-23 16:51
himeooさん、コメントありがとう御座います。
蝶のサイズが大きければ卵のサイズも大きいのが普通なのでしょうが、こういうセセリの仲間の卵が大きいのは意外でした。普通は誰かに「ここに卵があるよ」と教えてもらっても「えっ、何処、どこに?」なんて苦戦を強いられているのですが今回はすぐにわかりました。もっともヤシの葉上でしたから見やすかったことも事実ですが。。表面の模様は海辺だったからかもしれませんが何か海の生物を連想させました。
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