自己紹介
1950年生。北海道育ち。
子供の頃に患った蝶への熱病が98年、30年ぶりに再発。今のところ完治の見込みなし。 こまったものだ。 現在は北海道在住。 ___________ エキサイト以外のリンク 日本道路交通情報センター あやはべる/撮影日誌 蝶の観察記録 My Favorite Butterflies of JAPAN my蝶あるばむ Hirokou's Field Notes naoggio写真日記 受身の園芸 自然散策雑記帳 四季おりおり Googleマップ 最新の記事
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何もゼフだけに限ったことではありませんが、シジミチョウの仲間の後翅裏面の亜外縁にある黒や赤の斑紋は、補食性天敵に対して、そこが目であるかの様に見せかけていると云われています。
また同様にして尾状突起は、それが触角であるかのようにみせかけているのだとされています。 そうすることによってシジミチョウの仲間は捕食性天敵に対して自身の尾部を頭部と勘違いさせて、そこを攻撃させ、その瞬間に反対方向へ逃げるという訳です。 これは「そらし型」と云われる擬態の一種なのだそうです。 但、これはシジミの仲間を横から見た場合の話です。 真上から見るとどうなるのでしょうか? ゼフを真上から見てみましょう。 3枚目はアカシジミ。 4枚目はウラミスジです。 真上から見ると目の様に見える部分は↑の斑紋の部分ではなくて肛角と云われている部分であることがわかります。 また尾状突起は左右を交叉させています。 もしこれらが「そらし型」の擬態なのだとすれば、それなりに念が入っているなとの印象がします。でも。。これらは本当に擬態の一種なのでしょうか? 私は少し疑問に思っています。 その理由はその部分にビークマークを持ったゼフを見たことがないからです。 勿論、私は今迄に沢山のゼフをみてきたわけではありません。でもそれなりには見てきました。 でもビークマークを持ったゼフは見たことがありません。 これって、ちょっと変ではありませんか? このビークマークを持った個体が殆どいない事実は何を示唆しているのでしょう? 一方で私はビークマークを持ったムラサキツバメやウラギンシジミを何度か見たことはあります。 何故ゼフでは見られないのか不思議です。 ちょうどゼフの季節の真っ最中です。そこで皆さんにお願いがあるのです。 もしビークマークを持ったゼフの個体を見かけたり、以前に目撃や観察をした経験をお持ちの方はそれを教えて頂きたいのです。又もし地方の同好会誌等にビークマークを持ったゼフの報文があるようでしたら、それを教えて頂きたいのです。 宜しくお願い致します。 最後に「蝶の生態と観察」(注)から少し引用させて頂きます。 「ミドリシジミ類、カラスシジミ類、ウラナミシジミ類、ツバメシジミ類などの後翅には、糸のような細い尾状突起がある。このつけ根には赤班や黒点などがあり、翅を閉じてとまると、ある種の昆虫の頭部に見えるのかもしれない。後翅をすり合わせるようにして動かすと、1対の尾状突起は、ちょうど昆虫の触角のように動くので、捕食者が偽の「頭部」を攻撃すると、蝶はそれを与えて反対側に飛び、難を逃れることになる。この場合、尾状突起の先端が白色となりめだちやすいことは注目される。しかし、日本では、このような現象はまだ実際に確かめられていない」 (注)「蝶の生態と観察」福田晴夫 高橋真弓共著 築地書館 1988年
by clossiana
| 2012-06-19 20:49
| シジミチョウ科
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Comments(6)
私も今までゼフのビークマークはあまり観察した事がなかったのですが皆無という訳ではなく過去に幾つか見たような気がします。
また今年はアカシジミで2例観察しています。今写真がないか探してみましたが撮影していないようでした。すみません。 記憶に新しいものでは「美撮りに夢中」のmidoriさんがフジミドリのビークマークをアップされていました。拙ブログのリンク上の方にありますのでご覧になってみて下さい。 引き続き心がけておきますので何か見つかったら連絡致します。 実際の効能の薄い擬態形質もあると思いますが、真上から見た所はけっこう役に立ちそうな気がしますね。 それにしても、ウラミスジシジミを真上から撮影するなんて贅沢過ぎます(笑)。
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clossiana at 2012-06-21 20:23
naoggioさん、コメントありがとう御座居ます。又貴重なデータをお送り頂きまして合わせてありがとう御座居ます。私はもしゼフのあの部分が擬態などだとすれば、それを証明するものはビークマークであろうと考えました。それでビークマークを持った個体が実際にいるのかどうかに興味があったのです。お送り頂きましたデータはそれを見事に証明していますので、ゼフが擬態をしていることは間違いないと確信するに至りました。
記事中に引用させて頂きました「蝶の生態と観察」の本文中に’’日本では、このような現象はまだ実際に確かめられていない’’との記載があります。この本の発行年月日は1988年です。それ以降に確かめられているのですかね?もし、そのことに関する報告がされていないとすればnaoggioさんの記録は貴重だと思います。 ウラミスの真上からの写真は自分でも贅沢すぎると思いながらの撮影でした。でもあの時、この蝶は全く動きませんでした。ですから同じポーズなのに数えきれないくらいシャッターを押しています。それで真上から撮ることを思いついたのです。
こんばんは。ご無沙汰しています。
いつも、楽しい考察、大変楽しませていただいています。 さて、ビークマークなのかどうかは、チョウに聞いてみないと分かりませんが、僕は、ヒサマツの尾状突起のない個体を撮影しています。はっきり言って、むちゃくちゃ悔しかったですが、偽頭が役に立った貴重な例と言うことで、自分を納得させています(笑)。 http://homepage3.nifty.com/ueyama/shubetsu/shijimi/hisa/hisa.html の2枚目以降。 偽頭という意味では、トラフシジミが見事(あくまでも人の目にはですが)です。立体的です。飼育ですがいろんな角度から撮ってみました。 http://homepage3.nifty.com/ueyama/shubetsu/shijimi/torafu/torafu.html かなり下の方に写真があります。 ビークマークがないのは、逃げ足が速くて噛まれることもない、と言うことなのかもしれません。死亡/攻撃、マーク/攻撃、無傷/攻撃、のそれぞれの確率が必要かと思います。そもそも、攻撃されないということも重要な気もしますが、頭を2個も持ったら攻撃されやすいような気もして、よく分かりません。とはいえ、ちゃんと代を継いでいるのですから、結果良しです。
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clossiana at 2012-06-27 00:15
輝さん、コメントありがとう御座居ます。
私はヒサマツであれば勿論、尾状突起があろうがなかろうが撮れれば最高に嬉しいです。 でも多分、一生の間に目撃すらも出来ない様な気がしています。輝さんの撮られた尾状突起が無い個体を見させて頂きましたが、これは考え方によっては完全な個体よりも貴重な写真ではないかと思います。ゼフの尾部が擬態なのかどうかは私も輝さんの仰られていますように、それぞれの確率が必要だと思います。でも自然のままという条件下で此れ等の数値を割り出すのは実際上は不可能でしょうね。出来るとすれば多くの行動学者達のやり方のように腹をすかせた鳥や傷のないゼフをケージ内に放って一定時間後に結果を調べるといったような方法しかないような気がします。それが本当のことを映しているかどうかはわかりませんが。。トラフシジミ、見事な擬態ぶりですね!トラフと輝さんへ拍手喝采です。
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grassmonblue
at 2012-07-12 23:29
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ごぶさたしています。
亀コメですが、 ゼフのビークマーク。ウラナミアカには多いような印象(地元での初見個体がそうでしたので、印象が強いだけかもしれません)があります。他のブログでも見ました。 あと、ご参考までに拙ブログをざっと見た結果です。下記をご参照ください。 とり急ぎご連絡いたします。 http://blog.livedoor.jp/grassmonblue/archives/50531275.html http://blog.livedoor.jp/grassmonblue/archives/51940895.html http://blog.livedoor.jp/grassmonblue/archives/51828766.html http://blog.livedoor.jp/grassmonblue/archives/51844480.html
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clossiana at 2012-07-18 20:39
grassmonblueさん、コメントありがとう御座居ます。
色々とデータを御紹介頂きましてありがとう御座居ました。お陰さまでビークマークを持ったゼフのデータが集まりました。でも今、私は依然として何かすっきりしないのです。それは肛角の辺りに偽の目を持っていないウラギンやムラサキツバメでも同じ部分にビークマークを持った個体がいることなのです。偽の頭部を持っていようが持っていなかろうが結果はさほど変わらない様な感じなのです。やはりどの程度の個体が偽の頭部を持っていたお陰で逃げ切れたのかを数量的に割り出さなければ擬態と言えるかどうかが判明しないのでは?と考えています。
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